LINEオープンチャット「強皮症患者さんのピア相談室」では、半年置きに治験に対する意識調査をしていますが、「かなり前向きに参加を検討」という割合が大きく増えています。
自分に適応する治験があれば参加してみたいか?(単位%)
項目 | 今回 | 半年前 | 1年前 |
---|---|---|---|
かなり前向きに検討する | 36 | 27 | 19 |
前向きに検討する | 42 | 47 | 41 |
どちらとも言えない | 19 | 21 | 35 |
あまり参加したくない | 2 | 5 | 4 |
絶対参加したくない | 1 | 0 | 1 |
この変化をもたらしている要因の一つが「治験参加中」の患者さんの投稿です。
自分達の道は自分達の手でも切り開いていかなければ、そう思って治験を受けることにしました。
浅野先生始め強皮症患者のために日々尽力されている先生方の努力を無駄にしたくない、強皮症患者の薬の選択肢をひとつでも増やしたい。そんな気持ちで頑張っています。
こうした投稿の蓄積から、治験を「身近な話」として感じ、「治療選択肢が増えることが自分たちの未来を変える」という共通理解が広まっています。
半年前と意識が変わった一人です。治験に参加された方々の体験や感想を伺い、強皮症患者さん向けWebセミナーで治験業務に携わる方のプレゼンを拝見して、治験が身近に感じられるようになりました。オープンチャットに参加していなかったら、この変化は絶対なかったと思います。
現在の治療を続けながら参加できる治験があることや先生方が被験者の病状に対し、細やかに気を配っておられることなども知り、治験に対する印象がガラリと変わりました。
さらに同じ大学病院に通う方が治験に前向きに臨まれている姿に心を動かされました。私自身も研究開発、治験に支えられていることに気づかされ、感謝の気持ちでいっぱいです。
オープンチャットに出会い、専門医のweb セミナーやZoomミーティングや個別相談で、先生方の研究や患者仲間の情報を知り、「私にも参加できるんじゃないかしら?」と考えるようになり、先日治験参加がかないました。
途中、潰瘍の悪化で中断となりましたが、治験よりも私の病状を重視される安心感がありました。情報を得ることで治験参加が身近に感じられました。日々研究されている先生方や協力する患者の方々に感謝します。その一人になれたことは励みになっています。
通院先大学病院で「治験という選択もある」と紹介された時、私は全く抵抗なく「検討してみよう!」と思えました。オープンチャットでのセミナーや皆さんの体験談を聞いていた事、みなさんの投稿から、治験がどれだけ厳密に、慎重に、また患者に不利益がないように取り組みをされているか教えてもらっていたからだと感じています。
治験に対する意識は「環境」によって変わることがわかります。
また、「CRCさんや主治医から『治験を受けてくださり、ありがとうございます』とたびたび言われることに戸惑いを感じている。『治験を受け続けるには大変なこともあるかと思うけれど、ご自身や将来の患者さん達のために一緒に頑張っていきましょうね』と言ってもらったほうが気持ち良い」という声もあります。
こうした患者の生の声を医療者はもちろん、研究開発に携わる多くの方々に届けたい。そして「強皮症患者さんのピア相談室」やLinkageは、強皮症の治験を前に進めるパートナーでありたいと思っています。