Linkage(リンケージ)について– about us –

Linkage(リンケージ)とは

英語でLinkage(リンケージ)とは、「連鎖・つながり・連携」という意味をもちます。
Linkageは強皮症患者・家族をサポートし、患者の立場から強皮症医療に貢献する活動を行う患者会です。

会の目的
○患者同士の交流・学びを促進し、患者が医療に主体的に取り組むこと
○医療者、関係団体等との連携強化を図り、患者の医療参画実現

団体概要(linkageについて)

2024年6月12日発足

強皮症患者会Linkageは、LINEオープンチャット「強皮症患者さんのピア相談室」(以下、ピア相談室)の有志で設立した患者会です。全国各地の会員が全国でピアカフェ(患者交流会)を開催するので、「ピア相談室」に登録すれば、どなたでも参加可能です。

ピア相談室には数百人の仲間の経験や情報が蓄積されています。

診断されてから直面する「わからないこと・知りたいこと・困ったこと」に対して必ずアドバイスがあり、個別相談もできるので、安心して病気と向き合える場になっています。

2023年作成の「強皮症ハンドブック」(34P)は、疾患理解から便利グッズ、患者体験談までを網羅し、患者・家族の他に医療機関・保健所・薬局などにも「わかりやすい」と好評です。

また厚生労働省強皮症研究班との連携・セミナー開催を通して、さまざまな課題解決に取り組みます。企業治験・医師主導治験をはじめとした研究開発への協力も可能です。

活動内容

(1) LINEオープンチャット「強皮症患者さんのピア相談室」でのピア・サポートや個別相談の他、強皮症ラジオ(LINEのライブトークを利用した音声配信)を主催

(2) 全国各地の交流会「ピアカフェ」とオンラインサロン(患者向け・家族向けを毎月)開催

(3) 厚生労働省強皮症研究班医師のオンラインセミナー・イベントの実施

(4) 各種治験の案内・協力

(5) SNSでの情報発信(Xやインスタグラム、HPの運用、スペース機能を使ったトーク)

(6) 強皮症診療ガイドライン準拠のQ&A集活用ガイドおよび強皮症受診ガイドブック作成

(7) その他、当会の目的を達成するために必要な事業を実施

会則はこちら

顧問紹介

浅野 善英 先生
東北大学大学院医学系研究科 神経・感覚器病態学講座 皮膚科学教授
 
強皮症患者会「Linkage」の皆様、
このたびの患者会設立、誠におめでとうございます。厚生労働省強皮症研究班との連携活動がすでに始まっておりますが、強皮症診療に携わる医師と患者会がしっかりと手を取り合うことで、真の意味での診療の質の向上が実現できると信じております。
患者さんと目線を合わせ、共に同じ目標に向かって進んでいけるよう、私も全力を尽くしてまいります。
これからさまざまな活動でお世話になりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

茂木 精一郎 先生
群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学教授
 
全身性強皮症は慢性の病気で、現状ではこの病気を完全になおしてしまう治療法は残念ながらまた確立されていません。しかし、病気を正しく理解して、適切な治療を受けることで、病気をコントロールすることは可能です。患者さん同士の支え合いや情報交換は、安定した日常生活を送るための一助となります。強皮症と共生し、有意義な人生を送られることを心から願っています。今後もLinkageの取り組みを継続してサポートしていきたいと考えております。

嶋 良仁 先生
大阪大学大学院医学系研究科血管作動温熱治療学共同研究講座/免疫内科 特任教授
 
テレビのCMでも「エビデンスがあります」と言われる位、玉石混交の情報社会で根拠を求める風潮は強いです。疾患ガイドライン作成時も、ランダム化比較試験(RCTと言います)という方法で得られた結果を収集し、作成されたガイドラインが良いとされています。しかしながら、RCTには多くの条件(罹病期間や皮膚硬度スコアなど)に見合った人だけが参加できます。特定条件での試験結果を全ての患者さんに演繹すると無理が生じることもあります。このため、実際に治療を受けているユーザーの声をフィードバックさせねばなりません。今後患者会の役割は医療推進の一つの柱になります。さらに活動が広がりますことを祈念しています。

麦井 直樹 先生
金沢大学附属病院リハビリテーション部 作業療法士 

皆様こんにちは.どうぞよろしくお願いいたします.
リハビリテーションは,手指をはじめとした生活の不便さをサポートします.一度行えば...というような治療ではなく,必要な要素(目的に応じたプログラム)を生活に取り入れて,役立てていくスタンスです.私はこれまで約25年にわたり強皮症のリハビリテーションと関わってきましたが,日々担当した皆様の仲間からさまざまなご意見をいただき,よりよいリハビリテーションの実践に心がけています.

高橋 裕樹 先生
札幌医科大学医学部免疫・リウマチ内科学 教授

強皮症はリウマチ性疾患の中でも環境,特に気温変化の影響を受けやすい疾患です.国内では北海道の強皮症患者さんが一番過酷な条件に耐えての闘病生活になっているのではないかと思い,季節性などにも配慮しながら診療に当たっています.強皮症の治療の進歩は関節リウマチを代表とするほかのリウマチ性疾患に比べ,遅れをとっているのは否めませんが,有効性と危険性のバランスを常に意識して,患者さんと相談しながら診療を進めたいと思っています.どうぞよろしくお願いいたします.

山口 由衣 先生
横浜市立大学大学院 医学研究科 環境免疫病態皮膚科学教授

全身性強皮症は、臨床症状や経過が非常に多彩であり、しっかり継続的に全体を評価し、必要に応じて治療を検討する必要があります。
長い経過を辿りますので、診断や検査、治療などについて患者さんの不安は大きく、主治医との密なコミュニケーションが重要です。このLinkageを通して、少しでも皆様に貢献できればと思っています。

藤本 学 先生
日本皮膚科学会理事長
大阪大学大学院 医学系研究科 皮膚科学教授
  
強皮症は、誰もが良くなる治療法がまだ確立されておらず、治療が長期にわたる病気です。このような病気に対しては、患者さんと医療従事者が対等な関係で理解し合い、協力し合うことが何より重要だと考えています。
Linkageが、患者さんやご家族が助けになる仲間と出会い、正しい情報を得て、病気と向き合う力を得られる場となること、また、患者さん自身が強皮症の医療に主体的に参加し、共に医療をより良いものにしていくことで、強皮症に対して一丸となって取り組む力を生む場になることを期待しています。
顧問という立場ではありますが、私もこの会の一員として皆さまと一緒に、新しい未来を切り開いていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。